留学までの道のり 留学準備編① 入学願書申請

長年の努力が実ってIELTSをクリアーして束の間の達成感を味わっていた私は出願書類の準備に取り掛かることにしました。

私のように日本で理学療法士免許を取得し臨床を経験、外国人としてニュージーランドでオタゴ大学健康科学部理学療法学科修士過程に出願するには Enrollment through alternative categoryの条件を満たさなければなりませんでした。

注:こちらの情報はあくまでも私の2016年時点での経験談です。情報は常に更新されていますので必ずオタゴ大学の公式ホームページで確認してください。

IELTS overall 6.5はオタゴ大学が留学生に課せる必要最低限の英語能力です。それに加えて以下の書類を準備しなければなりませんでした。

1.Online application

2.Certified copy of your passport

3.Declaration and Police Vetting forms

4.Curriculum Vitae

5.Certified copy of academic records of all university study

6.Statement of the interest

7.Supporting document

の7つです。
⒈のオンラインアプリケーションは公式ホームページのeVisionというサイトから行うようになっています。こちらでは2020年の出願用を掲載しています。


Apply nowというリンクに飛ぶと専用のフォームが用意されておりこちらで必要な情報を入力し、2から6までの必要書類をPDFでアップロードします。

2.Certified copy of your passport
パスポートの認証コピーのことです。
私はこれが最初何を意味しているのか分からなかったので調べるのに非常に時間がかかりました。こちらはパスポートの持ち主とパスポートの内容に誤りがないかどうかをニュージーランドの公的機関の関係者が認めた場合に発行されるパスポートの認証コピーのことです。偽造パスポートなどの不正がないかを厳しく取り締まっているようです。
詳しくはオタゴ大学の以下のリンクに記載されています。
https://www.otago.ac.nz/international/otago031258.html

Your agent (if you applied for admission through an authorised agency
A Lawyer
A Notary Public
A Justice of the Peace
A Commissioner of Oaths
A Court Registrar or Deputy Registrar
A Member of Staff at a New Zealand Embassy
A Member of the Exchange/Study Abroad Office at your home University

のどれかに該当する人物にパスポートを持参し会いに行く必要があります。
私の知人にはNZの弁護士や警察官はいませんでしたので、大阪のニュージーランド領事館まで認証をいただきに伺いました。領事代理の方に直接アポイントメントをとり、無事に認証コピーをいただきました。ニュージーランドにいればなんでもないことだと思いますが日本国内では難しいこともあることを実感しました。
今改めて見てみると、一番下のあなたの国の大学の交換留学事務局のメンバーと書いてあります。こちらの方がアポもとりやすそうですね。

3.Declaration and Police Vetting formsについては日本国内で起訴されたことがないことを証明する無犯罪証明書のことを意味します。こちらは事前に担当の警察署を調べて、英文の無犯罪証明書を発行してくれることを確認し実際に窓口で申請しなければなりません。また、こちらの無犯罪証明書に必要な書類も別途用意しなければなりませんので余裕を持って申請しましょう。私の場合は近隣の警察署で発行してくれたためあまり労力はいりませんでしたが、お住いの地域によっては都市部でしか受け付けていない可能性もあります。

4.CVは英文での履歴書のことです。こちらはあなたの経歴を過不足なく相手方に伝えるためのものですのでミススペルや文法上の誤りがないか完璧な文章にして提出しましょう。よく言われることですが、たった1つの誤解を招く表現があれば担当者は容赦無く不合格にします。CVは今のあなたの等身大の姿です。自信を持って提出できるよう何度も確認しましょう。

5.Certified copy of academic records of all university studyとはundergraduate(高校卒業後、修士の場合高校の成績証明は必要ありません)の成績証明書のことです。もちろん英語で記載されたもので卒業校の証明印が必要です。オタゴ大学はオンラインで提出するため厳封は必要ありませんでした。私は日本国内で大学学部卒業後に専門学校で理学療法士の資格を得たため2通用意する必要がありました。大学は比較的早く用意してくれたのですが問題は専門学校でした。私が卒業生の中で初めて留学しようとしていたので作成に非常に時間がかかりました。同様の受験生の方がいらしたらまずはこちらの準備を急いだ方が良いと思います。

6.Statement of the interest
こちらは興味のある分野を文章にしました。私はもともと徒手理学療法の学位を取得したくてオタゴ大学に興味を持ったのでその内容を書いたと記憶しています。CVの実績などと内容が繋がるように書いた方が良いと思います。

7.Supporting documentとして海外で通用する資格や推薦状などがあれば同時にアップロードしましょう。推薦者には英語で質問が送られてくる可能性があります。なるべく英語が堪能な方にお願いすると良いでしょう。

以上覚えている限りでの必要書類を記載してみました。他に思い出せばまた追記しようと思います。ビザは現在オンラインで取得できますので合格通知が届けば申請できるようになります。

最後に入学申請は自分でした方が良いと思った経験談を1つ。私は入学申請は全て自分で行いました。まずはホームページを隅々まで確認しわからないことはメールで担当者に問い合わせました。問い合わせ先も担当者以外に問い合わせてもメールが帰ってこないこともしばしばあります。根気強く取り組む必要がありました。メリットとしてはその過程で英語能力が向上することです。これらの書類を準備するのは本当に労力がかかります。自分がなぜ留学したいのか、その動機を再確認することもできました。また、留学エージェントを利用するとオタゴ大学側で個人の申請者を優先して処理しているようで手続きが遅くなる可能性があると耳にしたことがあります。締め切り期限が迫ると気持ちが焦ってくるのでできれば人任せにせず自分で申請した方が良いでしょう。

追記ですが、イギリス系の大学院全般に共通して言えることだそうですがローリングベイシスという基準があり出願開始から順に合格者を決定している大学が多数あるようです。出願締め切りギリギリになってしまうとその年の合格者が定員に達している可能性があります。そのため書類の準備はできるだけ早くしましょう。遅くなりそうな書類があればオンラインフォームと他の書類は完成させて提出し、担当者に直接その書類をメールで送付することもできると思います。申請方法については柔軟に対応してくれると思いますので担当者と密にコンタクトをとりましょう。

無事に願書の申請が終わると、



上の画像がメールにて送られてきます。この時点でeVisionを通しての書類提出は全て完了したはずです。あとは結果を待つだけです。

以上入学願書申請についてでした。

コメント

  1. 初めまして、現在NZ移住計画をしております。
    主人がサーフィンが好き(サーフィンできないと人生を楽しめない)、現職が理学療法士です。
    不躾な質問で申し訳ありませんが、学費、生活費、VISAなどについてお伺いできますでしょうか?
    よろしくお願いいたします。

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  2. 留学の諸費用については今後まとめようと考えています。移住に関しては本ブログの範疇ではありませんのでよろしくお願いいたします。

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  3. 初めまして、現在オタゴ大学院解剖学への進学を考えております。最終的にはOTとしてライセンスの書き換えを行う予定でおります。移住したいと思っております。私自身、日本で作業療法として徒手療法を中心に治療を行って来ましたので、徒手療法やニューロサイエンスには非常に興味があります。OTとしてkojiさんのように理学療法領域のマスターコースへすすむのは筋違いというニュアンスはありますか?

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    1. 初めまして。コメントありがとうございます。
      体験談にはなりますが、NZでの2年弱の滞在中に私は作業療法士の方とお会いしたことはありませんでした。
      NZに限らずオセアニアでは、日本と異なり理学療法と作業療法は全く別の職種であるという認識を私は持っています。オタゴ大学には作業療法学科はありません。
      Physiotherapy board of New Zealandによると理学療法学の大学院教育を受けられる資格を持つには理学療法士の資格を持っていなければならないと明言されています。https://www.otago.ac.nz/courses/qualifications/pgdipphty.html
      をご参照ください。
      オタゴ大学の解剖学で修士もしくは博士を修了することは可能かと思いますが、理学療法士としてNZで就労許可を得るのは難しいかと思います。

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