理学療法士としての留学③ 大学院留学先の選択(アメリカ)

前回はIFOMPTが認定している世界各国にある大学について紹介しました。


ではなぜニュージーランドを選んだのか?


ニュージーランドでは私が学んでいるオタゴ大学の他にオークランド工科大学も理学療法学の卒後コースを設けています。その点についても触れたいと思います。


私が留学先に求めるのは整形外科的理学療法分野でより優れた能力を獲得できる環境であること。そのためIFOMPT(国際整形外科的徒手的理学療法連盟)の認定コースに入学したい。その点を念頭に留学先を検討しました。


前回引用したIFOMPT認定機関のリストの中で
まず目につくのはアメリカでしょうか。





アメリカは言わずもがな、世界で最も理学療法士の分野が発展しており社会的認知度や地位、収入も高く留学先としては非常に魅力的だと思います。


そして世界に先駆けて理学療法士として認定されるために必要な学位をドクターとしたことも特徴的だと思います。つまり学士の段階では Health Science などを専攻し基礎医学などを学び、その後 Doctor of physical therapy (DPT) program (3年程度)を履修し専門的な理学療法学を学ぶ必要があるということのようです。


私の場合日本の専門学校で理学療法専門士を取得しました。専門学校に通う前に大学を卒業していますが文学部に所属していたので BA (Bachelor of Arts)を授与されていました。そもそもが理学療法とは関係のない分野なのです。


少しややこしいのですが、私のように大学以降でキャリアチェンジをした場合、アメリカの大学が要求する健康科学分野での単位がかなり足りないのではないかと思われたため、泣く泣く留学候補から外しました。


さらに出願時にTOEFLに加えてGREなども求められるため単純に費用とそれにかかる勉強時間を捻出するのも大変ですね。その規模から察するにアメリカに留学されている理学療法士の先生は多くいらっしゃると思いますが、数々の困難を乗り越えてこられたのだろうなと思うと尊敬の念を禁じ得ません。


個人的にはDPTプログラムには今でもとても興味があります。その特徴としては特に臨床に必要とされる技術やクリニカルリーズニングを強化するのに特化しているところがあげられます。アメリカでは理学療法学の学術的探求を望むのであればPh.D.を選択するようですね。理学療法分野では日本やオセアニアで一般的な、いわゆる修士・博士課程はアメリカでは設定されていないようです。


つまり、
   高水準の臨床家を育成するための DPT course もしくは
   高水準の研究者を育成するための Ph.D. course, Master course


ということができるのではないでしょうか。


このような特徴があるのですが、IFOMPTに認定されているアメリカの大学は現在、全てFellowshipでの募集となっています。


つまりIFOMPTが基準としている理学療法を学ぶには特別研究員にならなければならないということです。



これは現段階の私には不可能ですね。 つづく

コメント